
「鮮魚部門の表示」 ・ 「食」の基礎知識(道理)シリーズ 第5回
1.必要な表示事項
●鮮魚の商品の中でも、以下の商品は生鮮食品ではなく、加工食品としての表示となる。
〇2種類以上の魚種を盛り合わせたもの (刺身盛り合わせ、なべ物セットなど)
〇塩蔵などを行ったもの (塩蔵わかめなど)
〇酢などで加工したもの(しめさばなど)
●生鮮食品の鮮魚の商品でも、パックした商品とパックしていない商品では、表示内容が異なる。

2.必要な表示内容
■ 名称の表示
●一般的な名称として「魚介類の名称のガイドライン」(消費者庁通知)に従って表示する。
標準和名を基本としつつ、より広く一般に使用されている和名で表示することができる。
例)ホッコクアカエビ ➡ アマエビ
●複数種間で品質の差が無かったり、消費者の 商品選択として有用でない場合には、その種の総称を表示することができる。
例)ハマグリ、チョウセンハマグリ、シナハマグリ ➡ ハマグリ
●成長段階に応じた名称(成長名)や季節に応じた名称(季節名)があり、一般的に理解されるものは成長名や季節名で表示することができる。
例)ワカシ➡イナダ➡ワラサ➡ブリ ≪関東≫ ツバス➡ハマチ➡メジロ➡ブリ ≪関西≫ サケ➡アキサケ、アキアジ ≪秋≫ サケ➡トキサケ、トキシラズ ≪春~初夏≫
●地方特有の名称(地方名)があり、その名称が理解される地域においては、その地方名を表示することができる。
例)スルメイカ➡マイカ ≪三陸・北海道≫ マアナゴ➡ハモ ≪北海道・東北・山陰≫
●「関サバ」「越前ガニ」「明石タコ」の様などブランド名は、魚介類の名称として使用することはできない。
●標準和名のない海外漁場魚介類や外来種は、一般的に理解される名称で表示する。
例)メルルーサ、シルバー、ナイルティラピアなど
●異種・異属間で人為的に交配されて作出された魚介類の名称については、交雑に用いた魚介類の名称を記載し 「交雑種である旨」を併記する。
例)交雑種であるブリヒラ(近畿大学の登録商標) ブリ×ヒラマサ(交雑種)
● 名称は、平仮名、カタカナ、漢字、混合いずれの表記もできる。

■ 原産地の表示
● 国産品は「水域名」を表示します。
例)銚子沖、北陸沖、陸奥湾、玄界灘など水域名の表示が難しい場合には「水揚げした港名」もしくは水揚げした港が位置する「都道府県名」で表示することができる。
又、水域名に水揚港名や都道府県名を併記することもできる。
水域名については、「生鮮魚介類の生産水域名の表示のガイドライン」(水産省)に従って表示することが基本となりる。
● 養殖された水産物
養殖場が位置する「都道府県名」を表示する。
● 輸入品
「原産国名」を表示する。
又、原産国名に水域名を併記することも可能。
例)ニュージーランド沖、地中海、オホーツク海など水産物の原産国は、世界税関機構(WCO)の定めに基づき、「領海が属する国」又は「船舶が属する国」とされている。
従って、外国船籍の船が日本国内の港に水揚げした水産物は輸入品になりますので、注意が必要。

■ その地の表示
● 保存方法
生食用の鮮魚介類は、食品衛生法で定められている保存方法の基準に従って「10℃以下で保存すること」等と表示する。
● 生食用である旨
生食用の魚介類は、「生食用」「刺身用」と生食用である旨を表示する。
● 解凍した旨
凍結したものを解凍して販売する場合は、「解凍」と解凍した旨を表示する。
● 養殖された旨
養殖された魚介類は、「養殖」と養殖された旨を表示する。
■ 2種類以上の鮮魚を使った刺身盛り合わせなどの表示
2種類以上の魚を合わせた刺身盛り合わせやなべ物セットは、食品表示基準では、加工食品扱いとなり、原産地の表示は不要で、加工食品としての表示が必要となる。
ただし、店内加工(インストアパック)か、外部加工(仕入れ、センターパックなどアウトパック)かで、必要な表示が異なる。
● 店内加工の場合
加工食品扱いですが、食品表示基準では「限定的な適用対象」となり、保存温度、「生食用」「解凍」といった安全性に関する表示のみが必要となる。
● 外部加工の場合
加工食品でとしての表示が必要となる。

※ 刺身の盛り合わせなどは加工食品扱いであっても原産地表示をすることで、お客様への信頼向上や、安全性の向上につながるため、その表示が推奨されている。
食育ドリル➟ https://joflink.online/★みんなの食材ドリル/食品表示4【鮮魚編】_みんなの食育ドリル/
『食』仕事の教科書 ➟ https://joflink.com/








